まず、最初に純正マフラーについて話したいと思います。
普段はあまり気に留めることのない純正マフラーですが、
実は非常に 「性能、コスト、耐久性」を考えて設計製作されているのをご存じでしょうか?
昔は何パターンも試作品を製作して、色々なサイズのマフラーを装着してはテストライダーが実走し
インプレッションを取りながら「エンジンキャラクター」にあった特性を 決めていたと、
某メーカーの技術の方に聞いたことがあります。
現在では、PCで演算、CAD等を使い設計、仕上げにエンジンダイナモでパワーチェック
そして、実走テスト&耐久テストと緻密な方式が採用されているそうです。
また、純正マフラーは「気温、湿度、標高差」等に関係なくオールラウンドに 安定した性能を保ちながら、
長期に渡って使える様に製造されています。
(因みに、最近のノーマルマフラーは、技術の進歩により一昔前の物より
音量も低く 尚且つ、性能も上がっている事を弊社でも実走テスト等で実感しています)
それでも、純正マフラーは「カッコ悪いし、音がイマイチ」なので変えてみたい。
「もっとエンジンの性能を引き出してみたい」と、思う方もいますよね。
そこで、「リプレイスマフラー」に換えてみようかなと、簡単に考えてみる所なのですが…
リプレイスマフラーに換えることで様々なメリット、デメリットがあるのです。
リプレイスマフラーに交換するメリットとは・・・
1.ドレスアップ感覚で自己主張が出来る。
個性のないノーマルマフラーから音質と形状で、自己満足度が向上する。
2.排気音に迫力(音質向上)を出す事が出来る。
マイルドなノーマルの音から、適度なサウンドを選べたり出来るのも交換の楽しみです。
3.車体全体を軽くする事が出来る。(スクーターは、バネ下重量も軽減される)
重たいノーマルマフラーから、軽量なリプレイスマフラーに換えることによって
車体全体の軽量化が出来るので取り回しや、加速&減速が物理的に向上。
4.自分のニーズに合った形状のマフラーを選ぶ事が出来る。
アップマフラーに変更する事や、サイレンサーの形状&種類も選べる。
5.エンジンの潜在しているパワーを引き出す事が出来る。(重要)
全てリプレイスマフラーが性能向上するわけではありませんが、しっかりとした設計で製作された
リプレイスマフラーなら、ポン付けしただけで、エンジンの性能が上がる物も存在します。
性能、音量、耐久性、価格、デザインが、バランスよく纏まっているマフラーが理想です。
※(弊社ではこれを第一の目標にして製作しています)
リプレイスマフラー交換のデメリットは・・・
1.車種によっては全体のトータルバランスが崩れる。(駆動系とのマッチング等)
純正マフラーでは出なかった振動や扱い難さが出る事もあります。(共振点の移動)
トルク感が薄くなり、ピークパワーも落ちてしまう事も・・・
※ 駆動系の調整(ウエイトローラーグラム数の適正化)で解決する場合もあります。
2.純正マフラーより性能が劣るマフラーがある。(重要)
見た目等を最優先する為、貧弱なステーや目に見えにくい部品のコストダウン。
純正マフラーより「ピークパワーが出ていない」為、駆動系セッティングをしても、
ノーマルマフラーより速くならない。
3.整備性に影響してしまうマフラーがある。
オイルフィルターや、ドレンボルトが外せなくなる物もあり
メンテナンス等が、やり難くなるマフラーもあります。
4.排気ガス規制や音量規制に対応していない物もある。
対応していないマフラーは、取り締まりの対象になります。
JMCA認定のマフラーだと「排ガス規制&音量規制」に適合するマフラーなので安心です。
同じ車種でも、たくさんのマフラーが販売されていて 性能、デザイン、音量など仕様は様々です。
マフラー選びに迷われるところだと思いますが、
デメリットに該当するようなマフラーには、本当に気を付けていただきたいです。
最近は、性能よりも音量を下げることに重点を置くメーカーが増えてきているように思います。
(他社より早く「JMCA」の承認を受ける為に音量規制値部分を最優先する?)
実際、量販店の方や直接お客様より、「JMCA公認のマフラー」=走らないマフラーなのでは?と
ご質問を頂くことが、たびたびあります。
目標性能を維持しながら、音量を規制値以下に下げることはとても難しい事といえるでしょう。
しかし弊社では、独自の排気システム(触媒を音量を下げるパーツとして利用)により、
排気抵抗を少なくし性能を落とすことなく、マフラーの音量を規制値以内におさえています。
そして、ノーマルマフラーを超える性能を確保する為に、ミリ単位の試作品での膨大なテストに時間を費やしています。
やはり、静かでも遅いマフラーは面白くないですよね・・・
少しでも最良なマフラー選びの参考になれば・・・とアドバイスさせていただきました。
今回は、1〜3型シグナスX125の「秘めたるポテンシャル」のお話を
弊社テストデーターを絡めて載せてみようと思います。
3型までのシグナスXは、ノーマル時の駆動系の基本セッティングが、
何故か、あまり回転が上がらない「もったいない」仕様になっています。
知り合いのバイク屋さんのお話では、シグナスXを購入された数人のお客様から、
余りにも加速が遅いので別の車種に買い替えたいと相談された事があるとか・・・
(初期型のシグナスXを購入された方は、なんとなく理解できますよね・・・)
それでも、シグナスXはエンジンの基本パッケージは変更せずに、
1〜3型までの間に少しずつの改良(キャブ⇒FI⇒駆動系リセッティング)進化はしています。
シグナスXは、駆動系をリセッティングするだけで乗り手を選ぶほどの
バイクに豹変してしまうのですよ。もったいないですね。(爆)
基本的に1〜3型までのシグナスXは「高回転、高出力型エンジン」
ですので、ウエイトローラーが重いノーマルバイクは全然走りませんが、
ウエイトローラーを軽くするだけで速くなってしまいます
実は、「マフラー屋」泣かせのエンジンなのですよ・・・
今回は、1〜3型シグナスXがどれ程のすぐれたポテンシャルを持った車両なのか
と同時に、弊社製品のポテンシャルも存分に検証してみたいと思います。
<試験実施仕様>
テスト車両 3型シグナスX125(国内仕様)
テストライダー 「体重80kg、やや重い」
0~100km/h加速タイム計測 (テストコースで3回計測の平均タイム)
(0〜100km/h加速計測は、エンジンやパーツの動力性能の検証で最適)
※駆動系テスト時にノーマルのセンタースプリングは使用していません。
なぜなら、純正のセンタースプリングはバネレートが少し低く材質の問題により、
駆動系の温度が上がるとバネのテンションが低下し変速の変異が起きやすくなってしまうのです。
同じ条件でテストしなければ、正しいデータは得られません。
ですので、GPプーリーKIT装着時はセンタースプリングを弊社の強化センタースプリングに変更して、
テストを行ないます。
まず初めに、フルノーマル仕様シグナスXの 0〜100km/h 加速タイムを 計測しなければいけませんね。
0〜100km/h加速タイム・・・・・「24秒6」 (マイルドですなぁ)
テスト1 「純正マフラー」に「ベリアルサービスの駆動系」
※純正マフラーの場合、7%UPのセンタースプリングがお勧めです。
[1] GPプーリー(12g×3)+GPベルト+7%UPセンタースプリング
※付属シム 1枚はランププレートの裏に、もう一枚はボスとドライブフェイスの間にSET
0~100km/h加速タイム・・・18秒5
-------さらにGPクラッチKITを装着-----
[2] GPプーリー(12g×3+GPベルト+7%UPセンタースプリング+GPクラッチKIT
0~100km/h加速タイム・・・17秒4
GPクラッチKITの追加装着で 0~100km/hが、更に 約1秒以上UP!
「検証結果」
シグナスX125のフルノーマル仕様に、ベリアルサービス駆動系フルKIT装着により、
約7秒以上も0〜100km/hまでの到達加速が上がっています。
駆動系のみで、かなり速くなりましたね。「ノーマルマフラー」恐るべしです。
「考察」
GPプーリーとセンタースプリングの組み合わせで変速特性が良くなり 更にGPクラッチ(小径タイプ)を追加することで特に中速域から 最高速に到達する加速タイムが向上することが確認できます。
純正駆動系に比べて加速&再加速が、格段に向上します。
加速したいときに必要なだけパワーを引き出せる仕様になりますよ。
(ストリートでも危険回避能力が向上すると思います)
次は、駆動系「フルノーマル」でNEXUS RSマフラーのみで ノーマルマフラーとの加速比較テストです。
さて、どうなるのでしょうか?
テスト2 「純正駆動系」に「NEXUS RSマフラー」
[1] マフラー交換のみ(駆動系フルノーマル)0〜100km/h加速テスト
0~100km/h加速タイム・・・21秒6
「検証結果」
5500rpm以上の領域がノーマルマフラーより向上している為、ノーマルマフラー時の24秒6よりも0〜100km/h加速の到達が「NEXUS RS」装着のみで、約3秒も向上しています。
JMCAの基準値を大幅に下回りながらもマフラーぽん付けで、 ノーマルマフラー超え、達成しました!
感想としては、
ウエイトローラーがノーマル重量でのテストは、あまりすることがなかったのですが、 中速域のトルクもノーマルを上回っていたので、正直、びっくりでした。
(嬉しい誤算でした(*^^)v)
次のテストで、最終になります。いよいよ佳境ですね・・・
どうなるでしょうか?
テスト3 「NEXUS RSマフラー」に「ベリアル駆動系」を段階的に装着。
※ベリアルマフラー装着時は、「10%UP」のセンタースプリングがお勧めです。
[1] GPプーリー(11g×3)+ GPベルト + 10%UPセンタースプリング
※付属シム 1枚はランププレートの裏に、もう一枚はボスとドライブフェイスの間にSET
0~100km/h加速タイム・・・16秒2
さすがのタイムですね…
-------さらにGPクラッチKITを装着-----
[2] GPプーリー(11g×3)+GPベルト+10%UPセンタースプリング+GPクラッチKIT
0~100km/h加速タイム・・・14秒5
「検証結果」
GPクラッチKIT装着で0〜100km/hが約1秒7 UPしました!
「考察」
エンジンパワーが必要な60〜100km/hまでの領域で GPクラッチKITが有効にアシストしていることが伺えます。
「すべてのテストの検証結果」
シグナスX125のフルノーマル仕様に、ベリアルサービスのマフラーと 駆動系フルKIT同時装着により 0〜100km/h到達加速が、約10秒以上も 向上しました。
今回のテストで解ったことは、ベリアルマフラーにより基本性能が上がり、 「GPプーリーKIT」&「GPクラッチKIT」との相乗効果により、 エンジン高負荷域ゾーンが軽減され、加速に貢献するということです。
※(GPクラッチKITは、クラッチ側の回転数が高くなる領域で効果が倍増します)
加速時に必要なだけパワーを、より引き出せる様になりますから バイクを操る楽しみが倍増します。
今回のテストは、0〜100km/hの加速タイムを基本にしていますが、 再加速のタイムも大幅に向上しています。(最高速も上がります)
※駆動系のテストでは、センタースプリングのレートとウエイトローラーのグラム数を 変更していますが、あくまでも各マフラーのベストセッティングを優先した表記に なっております。
(同じ仕様でのテストデーターは、今回省略しております)
車両が台湾仕様の場合圧縮比が0.5高い為、ウエイトローラーの 基本セッティングが
ワンランク変化する可能性があります。
又、プーリーKIT交換の際は、別売りでGPプーリー専用ユニバーサルホルダー が
有りますので(トルクレンチ使用時必要)ご活用ください。
良い製品を、開発するにはテストに膨大な時間が掛かります。
弊社では、販売店の方やお客様に喜んでいただける商品をモットーに
パーツの製品開発を致しております。
セッティング等でお困りのときは、ご相談も承っておりますので お気軽にご連絡くださいね。
今回は、GPクラッチKITの誕生秘話を絡めてお話してみようと思います。 クラッチは、0発進だけが良くなるパーツだと思っている方には必見です。
そもそものきっかけは、レース用ワークスマシンのテストパーツとして試作した事でした。 弊社が参戦していたFPクラスのレースは(スクーター準改造クラス)改造範囲が少ないレギュレーションで、「エンジン」はノーマル、「マフラーと駆動系」のみ改造可能なレースでした。ストリート仕様に近いレースですね。 ※詳しくはベリアルヒストリー参照(^^)/
懐かしいですね〜!
FPクラスで、アドバンテージを取る為には、マフラー&駆動系のテストを 絶えず継続していかなければ、簡単には勝てない過酷なクラスでした。 振り返ってみれば、一番難しいレースだったかもしれませんね。
ピーク時には、「関西、中部、関東」で年間で20戦ぐらいありましたっけ・・・ 「開発側」にとって、本当に過酷なレースでした。(睡眠ドロボ〜!)
その、FPクラス参戦時に思いついたのが「軽量&小径クラッチ」でした。 JOG-ZR系のノーマルエンジンなら、グランドスラムチャンバーとの組み合わせで、10.000rpm近く回転します。「軽量&小径クラッチ」の効果でラップタイムUPと周回数タイムの安定に、 絶大な効果を発揮したことを憶えています。
パワーのある2ストでもこれほど効果があるのに、非力でクラッチが重すぎる 4スト・スクーターなら、もっと効果が出るはず・・・ と、思い開発したのが「GPクラッチKIT」なのですよ! ・・・自分と同じ車両に遭遇したとき、加速で離されたりしたことないですか・・・(^_^;)
今回は「PCX125」と「シグナスX125」の2車種で、大きさと重量の比較画像をUPしてみました。
どちらも、GPクラッチの方が大きさがひとまわり小さくなっていますね。
そして、重量もシグナスXは410グラム PCX125は560グラム軽くなっています。
GPクラッチを装着するだけで速くなる理由とは・・・
GPクラッチは画像で見ていただいたとおりノーマルクラッチより軽量&小径のクラッチKITです。 アウターとクラッチ本体を小型軽量化することで、イナシャーモーメントを低減することができ(インナーローター効果)レスポンスが向上します。特に走行抵抗が大きくなる中高速領域で、真価を発揮します。
又、耐熱カーボンとメタルを配合した特殊素材のクラッチシュー採用しているので、 低い回転数でもメタルクラッチの様に、摩擦係数が高くキックダウンしやすい特性になっています。
そして軽量アウターの外周部には、シューの粉塵を排出するホール(クリーニング機構)を設定しています。耐久性もノーマルクラッチ並みのランニングコストを実現しています。 (但し、走行状況により消耗度合は異なります)
KITにはセッティングパーツとして、2種類のクラッチスプリングが付属していますので、 お好みに合わせてセッティングする事ができます。
因みに、フルノーマルPCX125での比較テストで、クラッチKITの交換だけで、0〜100km/h加速タイムが「約2秒」短縮しています。
GPクラッチKITは、ウエイトローラーやセンタースプリングのセッティングでは、変化しにくい領域を、ボルトオンで伸ばすことができるアイテムなのです。
是非、ストリートで使用して、異次元の加速を体感してくださいね!
今回は、1〜3型PCX125の弊社テストデータを絡めて載せてみようと思います。
1〜2型PCX125は、燃費優先「トルクカム」の影響で、ノーマル時の駆動系セッティングが、変速途中で1,000rpm位落ち込む仕様になっています。
(タイホンダPCX純正トルクカム 通称「タイカム」に変更すれば、問題は解消できます)
2型PCX125から、エンジンがEPS仕様に・・・
3型PCX125は、動力性能の向上の為「トルクカム形状の改良」と、徹底したエンジンフリクションの低減により、一層ESPエンジンに磨きがかかりました。
さらに回転の落ち込みも少なく、乗りやすくなっていると思います。
トルクカム形状の変更がメインで、エンジン性能は旧型のPCXとあまり変わりません。
(エンジンの進化よりトルクカム形状による変速特性改良の方が影響が大きいと思います。)
PCX125の動力性能は、国産125スクーターの中でも、1、2を争う潜在能力を持っています。
「高回転、高出力エンジン」でありながら、そこそこの中速トルクも兼ね備えており、 さすが「ホンダ」と唸るほどオールマイティーなエンジンです。
(単気筒で高回転型なのに中速もあって振動も少なくて、すげーエンジンやなぁ)
ですので、「駆動系」、「マフラー」を段階的に交換していくだけで、 シグナスX125レース用車両と遜色ないぐらいのポテンシャルを発揮します。
今回は、PCX125用リプレイスマフラーの頂点をめざして製作したNEXUS RSマフラーの
ポテンシャルを皆さんに知っていただきたく、詳細なテストも同時にやってみました。
それでは、PCX125がどれ程のポテンシャルを持った車両なのか、検証してみたいと思います
試験実施仕様
テスト車両 3型PCX125(国内仕様)
テストライダー 「体重80kg、やや重い」
0~100km/h加速タイム計測 (テストコースで3回計測の平均タイム)
※(0〜100km/h加速計測は、エンジンやパーツの動力性能の検証で最適)
※駆動系テスト時にノーマルのセンタースプリングは使用していません。
なぜなら、純正のセンタースプリングはバネレートが少し低く材質の問題により、
駆動系の温度が上がるとバネのテンションが低下し変速の変異が起きやすくなってしまうのです。
同じ条件でテストしなければ、正しいデータは得られません。
ですので、GPプーリーKIT装着時はセンタースプリングを弊社の強化センタースプリングに変更して、テストを行ないます。
まず初めに、フルノーマル仕様PCX125の 0〜100km/h 加速タイムを計測しなければいけませんね。
0〜100km/h加速タイム・・「20秒1」(まあまあ、速いですね)
テスト1 「純正マフラー」と「ベリアルサービスの駆動系」
※純正マフラーの場合、7%UPのセンタースプリングがお勧めです。
[1] GPプーリーKIT(8g×6)+ GPベルト+ 2.5%UPセンタースプリング
付属シム、ボスとドライブフェイスの間にSET
0〜100km/h加速タイム・・・17秒5
-------さらにGPクラッチKITを装着-----
[2] GPプーリーKIT(8g×6)+ GPベルト+ 2.5%UPセンタースプリング+GPクラッチKIT
0〜100km/h加速タイム・・・16秒6
GPクラッチKITの追加装着で 0~100km/hが、更に約1秒UP!
「検証結果」
PCX125のフルノーマル仕様に、ベリアルサービス駆動系フルKIT装着により、
約4秒も0〜100km/hまでの到達加速が上がっています。駆動系のみで速くなりましたね。
「考察」
GPプーリーKITとセンタースプリングとの組み合わせで更に変速特性が良くなり、
GPクラッチKIT(小径タイプ)を追加することで特に中速域から最高速に到達する加速タイムが向上することが確認できます。
純正駆動系に比べて加速&再加速が、格段に向上します。
(ストリートでも危険回避能力が向上すると思います)
テスト2 「純正駆動系」と「NEXUS RSマフラー」
[1] マフラー交換のみ(駆動系フルノーマル)0〜100km/h加速テスト
0〜100km/h加速タイム・・・21秒5
「検証結果」
ノーマルマフラー時の20秒1よりも0〜100km/h加速の到達が「NEXUS RS」装着のみで、 約1秒4 遅くなりました。 (NEXUSのパワーバンド外で加速している為?)
感想、
PCXは、ファイナルギヤの比率が高いため、NEXUSポン付けではパワーバンドに入るまでに時間が掛かり、タイムが遅かったのでは?と推測できます。
逆に、パワーバンドに入った状態では・・・
楽しみです。(爆)
テスト3 「NEXUS RSマフラー」で「ベリアル駆動系」を段階的に装着
※ベリアルマフラー装着時は、「7%UP」のセンタースプリングがお勧めです。
[1] GPプーリー(8g×6)+ GPベルト + 7%UPセンタースプリング
※付属シム 、ボスとドライブフェイスの間にSET
0〜100km/h加速タイム・・・15秒6
-------さらにGPクラッチKITを装着-----
[2] GPプーリー(8g×6)+ GPベルト + 7%UPセンタースプリング + GPクラッチKIT
※付属シム 、ボスとドライブフェイスの間にSET
0〜100km/h加速タイム・・・13秒8
「検証結果」
GPクラッチKIT装着で0〜100km/hが約1秒8 加速タイムがUP!
「考察」
エンジンパワーが必要な60〜100km/hまでの領域で、 GPクラッチKITが有効にアシストしていることが伺えます。
「すべてのテストの検証結果」
さすが、ホンダエンジンですね!
ベリアルパーツ共通仕様でも、シグナスXを超越しました。(シグナスXも相当速いのに!)
PCX125のフルノーマル仕様にベリアルサービスのマフラーと駆動系フルKIT同時装着により、0〜100km/hの到達加速が約6秒以上も向上しています。
今回のテストで解ったことは、マフラーで基本性能が上がりGPプーリーKIT&センタースプリング、更にGPクラッチKITの相乗効果によりエンジン高負荷域ゾーンが軽減され加速に貢献している事が伺えます。
※(GPクラッチKITは、クラッチ側の回転数が高くなる領域で効果が倍増します)
純正駆動系に比べて、加速時に必要なだけパワーをより引き出せる様になりますので、バイクを操る楽しみが更に倍増します。
【番外編】
駆動系フルKITとNEXUSマフラーを、PCX150に装着するとどうなるか実験をしてみました。
0〜100km/hの到達加速が、11秒3秒・・・(めちゃ速!!)
スタートで簡単にウイリーするようになってしまいました。鬼加速です。(ホンダエンジン恐るべしですねぇ)
※駆動系のテストでは、センタースプリングのレートとウエイトローラーのグラム数を 変更していますが、あくまでも各マフラーのベストセッティングを優先した表記になっております。
(同じ仕様でのテストデーターは省略しております)
今回のテストは、0〜100km/hの加速タイムを基本にしていますが、 再加速のタイムも大幅に向上しています。(最高速も大幅に上がります)
【注意】
PCX125は、エンジンOILをシビアに管理してください。
疎かにしますとエンジンがパワーダウンしますのでご注意ください。
(オイルを入れすぎると回転が上がりにくくなります)
又、プーリーKIT交換の際は、別売りでGPプーリー専用ユニバーサルホルダー が有りますので(トルクレンチ使用時必要)ご活用ください。
より良い製品を、開発するにはテストに膨大な時間が掛かります。
(本当に良い製品は、流行り廃りはありません)
弊社では、販売店の方やお客様に喜んでいただける商品をモットーに、 パーツの製品開発を致しております。
セッティング等でお困りのときは、ご相談も承っておりますので お気軽にご連絡くださいね(^^)v
4ストエンジン全盛のこの時期に、2ストロークエンジンが何故か懐かしくなり、ちょっと、書いてみたくなりました..
(2ストロークエンジンの基本システム)
4ストロークエンジンは、吸気・圧縮・燃焼・排気と4つの動作を2回転のサイクルで行われるのに対し、2ストロークエンジンは吸気・圧縮・燃焼・排気を1回転の中で、「燃焼室とクランク室」で複雑に同時進行します。
(2ストは4ストに比べ、同じ回転数でも2倍燃焼しています)
しかし、吸気、掃気、排気を同時に行うあまりにガス交換が不完全になり易く、損失が多いため爆発回数が2倍でも、4ストロークエンジンの2倍の出力を得ることは難しく、 「市販車レベル」では、せいぜい1.5倍位といったところです。
又、低中回転域では不完全なガス交換のため、完全燃焼が出来ずに「排気ガスが汚い」 「煙が臭い」「オイルが飛び散って汚れる」と、ネガティブな要素が多いエンジンと 思われがちです。
ですが、2ストロークエンジンはそんなことが気にならないぐらいの特筆すべきエンジン特性、 通称「パワーバンド」と呼ばれる「高回転で高出力/高トルク」を急激に発生する部分も併せ持っています。
(2ストロークの排気システム)
ストロークエンジンのマフラーは通称「チャンバー」と呼ばれています。 単に消音のための構造物ではなく、シンプルで天才的な排気システムであると言えます。
排気ポートが開き、エキゾーストパイプに燃焼ガスが流れ込みダイバージェントコーンと呼ばれる開放部に達すると負圧波が発生し、エキゾーストパイプ内の圧力が下がり排気ポートからの排気を促進する。ストレート部を過ぎコンバージェントコーンの絞り込み部分に達すると圧力が高まり正圧波でチャンバー内を反転、燃焼ガスを排気ポートから流れ出そうとする新気を燃焼室内に押し戻す。
そして、チャンバーは排気のみならず吸気工程にも影響を与えます。
燃焼ガスが負圧波を発生し、より排気を引き出そうとするときに掃気ポートが 開いていれば、クランクケースからリードバルブ、キャブレターにまで影響を与え 強力な負圧で強制的に燃料を吸い出し、クランクケースを経由して混合気を燃焼室に 大量に充填する。
高度に設計されたチャンバーは、シンプルな構造ながら排気脈動を最大限に利用して、 充填効率を高めハイパワーを引き出す画期的なアイテムなのです。
狙った回転域では高出力を発揮してくれる反面、それ以外の回転域ではパワー感のない スカスカなエンジン(特に高回転高出力になればなるほど顕著になる特性)と なってしまうのが2ストエンジンの欠点でもありますが、 「狙った回転域で高出力を発揮する」そこが、2ストロークエンジンの最大の魅力でもあるのです。
レース等の競技では、「高度に設計された2ストロークエンジン」と「そのエンジンの最高出力を引き出すチャンバー」との組み合わせよって、同じ排気量の4ストエンジンの3倍に近い馬力&トルクを発生することが出来ます。
近年では排気等のデバイス進化により「ネガ」の部分も改善されてきていて、 重量やマスの集中化等、どれにおいても4ストを圧倒的に上回ります。
レース用・ストリート仕様にかかわらず、いかに高回転域のパワーを無くさずに 中速域のトルクを落とさないように設計するのが、チューナーの腕の見せ所でもありますね〜(*^^)v
(まとめ)
2ストロークエンジンはシンプルな構造、軽量にしてハイパワー、モーターサイクル競技にとって 理想的な、素晴らしいエンジンです。
その証拠に長年にわたってモーターサイクルレースの各カテゴリを、2ストエンジンが 支配してきたことが紛れもない現実なのです。
このような素晴らしいエンジンが、時代の流れとともにバイクに搭載されなくなって しまう事がとても残念で仕方ありません(涙)
小排気量になればなるほど2ストエンジンのメリットは大きくなります。
原付だけでもいいので、復活してほしいものですね!!
でも、今ならまだまだ、走行可能な2ストロークエンジンの車両も手に入る可能性がありますので、 是非、乗ってチューニングしてみませんか?
何故なら、体験すると病みつきになってしまうエンジン特性だから・・・(爆)
2ストスクーター豆知識、2ストスクーターあるあるなど、私のネタ帳!?の中から、おもしろネタもいつか公開したいなと思っています。
そしてベリアルサービスでは、2ストスクーターチャンバー、まだまだ健在ですよ〜!
コラムページセレクト
1|2